「くさり」 2006年9月号

菱木生コン社で2名が連帯加入 〜 条件改善と正社員化を求めて 〜

京橋・難波で署名活動 〜 両駅で200筆を集約 〜

北和生コン(奈良)で人員補充を実現 〜 日常的な要求と闘いで 〜

8・24不当判決を糾弾 〜 無罪判決求め、直ちに控訴 〜

「国策捜査に反対し、公正裁判を求める」署名、10万筆の大台突破 〜 各地組合員の活動 〜

独禁法違反(不当廉売)で公取委に告発 〜 大阪南港ロジスティクスセンター新築工事 〜

盛大にスポーツフェスティバル 〜 奈良合同チームが優勝 〜

大阪圧送労働組合第7回定期大会 〜 産別統一労働条件を確立 〜

連載26 ブロック版(湖東)
・ 盛大に家族交流激励会 〜 業界再建を推進する力 〜
・ 乗務員学校彦根教室 〜 生コンの品質管理と安全・安心は第一義 〜
・ ありがとう安部鉄橋 〜 息子の病気を和らげる風景 〜

女性部あさがお便り 〜 おんな労働組合夏合宿に参加 〜


菱木生コン社で2名が連帯加入 〜 条件改善と正社員化を求めて 〜

 菱木生コンクリート社(大阪府堺市菱木)で働く仲間2名が連帯加入し、9月4日付で同社に組合結成通知を行った。
 新たに連帯加入したのは、同社で働くNさん(写真左)をはじめ、2名の仲間たち。同地域では、生コンの需要低迷が長期に及ぶなか、Nさんたちは10年以上もの間、日々雇用労働者として従事。組合員による継続したオルグの結果、労働条件の改善と正社員化を求めて連帯加入を決意された。Nさんたちは、業界の基盤整備と品質確保を一体的に追求する連帯労組の政策運動にも共感。地域の業界再建と活性化をめざしている。

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京橋・難波で署名活動 〜 両駅で200筆を集約 〜

 中央委員会終了後の行動が、「国策捜査に反対し公正裁判を求める」署名活動と聞いて全員びっくり。「またか〜」という声も洩れたが、京橋・難波の各行動場所へいざ出陣。私たちは京橋駅にて行動した。
 ターミナルに到着するや、いきなり戦闘モードにスイッチオン。3人ひと組のチームをつくり、各人が連帯うちわ・署名チラシ・署名用紙をもって活動。役員がマイクで街宣する前に中央委員のメンバーが先に声を出し一斉に署名の協力を訴えた。
 中央委員の各人は、今は何をすべきか、どのようにして1筆でも多く集めるのか、本当に戦闘モードになっていた。
 署名活動で気付いたことは、男女を問わず若いアルバイトやフリーター、そして高齢者の人たちは立ち止まって真剣に話を聞き、署名に協力してくれること。逆に、30〜40代の人たちは、あまり協力してくれない。「やっても一緒」という考えを捨て、将来を真剣に見つめよう。
【署名の達人・Yさん】

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北和生コン(奈良)で人員補充を実現 〜 日常的な要求と闘いで 〜

  奈良ブロックの北和生コン分会では、日常的に人員補充の要求をあげて闘いを展開してきた結果、7月付で要求を実現。定年となる未組織従業員の退職に伴い、連帯労組から人員を補充することが同社との間で確認され、朝日分会のOさん(写真)が就職することとなった。 分会ではさらに、次の人員補充実現にむけて取り組みを強化している。

Oさんのメッセージ
 7月21日付で北和生コンに就職しました。私は、02年に朝日分会に入会。昨年から朝日分会執行部の青年婦人部長に新任しました。
 朝日分会執行部では挫折した時期もありましたが、先輩執行部の方に支えられました。諸先輩の方々には、感謝の気持ちで一杯です。初心を忘れず、奈良ブロックでがんばります。


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8・24不当判決を糾弾 〜 無罪判決求め、直ちに控訴 〜

事実認定の誤りを追及
 8月24日午後、大阪地方裁判所は、政治資金規正法違反事件(横田信之裁判長)の判決公判で極めて不当な政治的判決を下した。判決内容は、武建一委員長=罰金50万円及び公民権停止2年間(求刑・禁固10月)、関西地区生コン支部=罰金50万円(同・罰金50万円)、戸田ひさよし市議=罰金80万円、追徴360万円及び公民権停止2年間(同・禁固2年、追徴360万円)、戸田ひさよし友の会=罰金30万円及び追徴90万円(同・罰金50万円、追徴90万円)。
 判決は、裁判所が警察・検察の政治的意図に追随した極めて不当な内容であることから、連帯労組は即日、抗議声明を発表。今回の誤った司法判断を社会的に糾弾し、無罪判決を求めて直ちに控訴すること。さらに、国の民主主義を危機に陥れている司法判断が相次ぐなか、全国各地の仲間や弾圧被害者、さまざまな運動体と手をつなぎ、裁判所の姿勢を正す活動をより大きく強く広げることを発信した。

>> 抗議声明  >> 弁護士のコメント  >> 国策捜査に反対し公正裁判を求める署名


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「国策捜査に反対し、公正裁判を求める」署名、10万筆の大台突破 〜 各地組合員の活動 〜

 「国策捜査に反対し、公正裁判を求める」署名活動は6月以降、全国各地で展開。「国策捜査」に対する怒りと、世論を変えようという仲間の意欲の結晶は、全国で1,877団体・113,023筆[うち近畿地本66,596筆]の署名(9月8日現在)として集約。その力となったのは、仲間の連帯と目的達成への意欲だった。

「国策捜査」への怒りを力に
[朝日分会] 各職安での活動を継続するなど7月末には、「一人・百筆」の目標を達成。さらに、共謀罪反対の街宣とリンクさせた各ターミナルでの活動、広島での原水禁集会場での活動で着実な成果を収めた。
[北A] 分会単位で目標を設定し、活動を開始。8月3日までに目標未達成の分会は「広島行き」を決めると、一気に各分会が目標を達成。地域の各労組・市民団体・自治会などにも協力を要請し、署名を集約。
 [北B] 出足は鈍かったが、「著名達人」のYさんに刺激され、組合員が自主的に地域の行事や花火大会で活動。多くの組合員が街宣するようになり、ブロック活動が活性化した。
 [神戸] Kさんが署名の専従となり、自らが家族ぐるみで活発な署名活動を展開。それを耳にした組合員が刺激を受け、ブロック長が牽引して組合員のやる気を引き出したことが成果。
 [播但] ブロック長が牽引し、「今回の署名は、自らの組織の存亡に関わる」認識を共有。「目標達成のためには手段を選ばぬ」強い決意で活動を展開したことが大きな特徴。
 [三田] 7月末で目標の約8割の署名を集約。不足分を全員の力で補い、街宣・地域回りに奮闘。みんなで協力してやればできることが教訓となった。
 [京津] 活動の特徴は、各人が署名の必要性を認識し積極的に行動したこと。若い仲間が中心となり、昼夜を問わない活動を展開。それを、ベテラン組合員がサポートすることで活性化した。
 [湖東] Eさんが署名活動を牽引。目標達成への姿勢が伝わり、他の分会・組合員が積極的になった。
 [東大阪] Iさんが活動を牽引。良い意味の競争が、活動を活性化させた。
 [阪南] Sさん、Iさんが活動を牽引。小泉の靖国参拝反対行動(東京)でも活動。
 [南大阪] 国策捜査に対する怒りが全員での街宣となった。


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独禁法違反(不当廉売)で公取委に告発 〜 大阪南港ロジスティクスセンター新築工事 〜

 生コン関連5労組は8月30日、「大阪南港ロジスティクスセンター新築工事」(写真)に伴う生コンの取引が、独占禁止法第19条で禁止されている「>>不当廉売」にあたるとして公正取引委員会(近畿中国四国事務所第一審査課)に排除措置をとるよう申告。大阪広域協組が定める統一価格(14,300円)からアウト(協組員外社)による5,300円引きの9,000円(リューベ当り)が独禁法が定める不公正な取引であるとともに、「コスト最優先」の工事が生コン関連業界を崩壊させ、品質をも脅かす実態として社会的に告発している。

5300円引の価格
 問題となっている「大阪南港ロジスティクスセンター新築工事」は、JFEシビル株式会社(旧川鉄シビル)が有限会社グローバル・リート・パートナーズ号より請負い、生コン販売店の三登商事及び永泰興業、並びに、それらを裏であやつる有限会社大商(ブローカー)より生コンを購入。アウト4社(八光、アトラス、アップ1、オーシャン)が不当に低い価格(協組統一価格の63%・9,000円、予定数量3万リューベ)で購入契約を締結していたことが判明した。
 この不当廉売の価格は、生産原価さえ下回っている可能性が高く、独禁法が定める「不公正な取引方法」に該当する疑いがあるとして公正取引委員会に申告。これら不当廉売行為が野放しになると、南港地区再開発事業で今後予定されている7万リューベの生コン市場価格の値崩れが起こり、大阪や近畿圏全体に波及することは必至となる。

関連労組が共同行動
 こうした生コンの原価割れと過当競争の激化は、業界に従事する労働者の権利と雇用を破壊し、「品質よりもコスト優先」のツケとなって生コンの品質と国民・市民の安全・財産を脅かすこととなる。
 事態を重視した生コン関連5労組は、今回の公正取引委員会への申告を契機に、労働者の権利・雇用確保と業界秩序の確立を一体的に追求する共同行動を社会的に展開することとしている。

不当廉売(ふとうれんばい)とは
 正当な理由がないのに商品又は役務供給に要する費用を著しく下回る対価で供給し、他の事業者の事業活動を困難にさせる恐れがあること(不公正な取引方法の一般指定6項)を意味し、独占禁止法上の不公正な取引方法として禁止されている。
 不当廉売を不公正な取引方法として独禁法が禁止するのは、不当な顧客獲得方法としての安売りを規制し、効率と品質による市場での公正な競争秩序を維持することにある。

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盛大にスポーツフェスティバル 〜 奈良合同チームが優勝 〜

秋季闘争への号砲
 見事に晴れ渡った9月3日、06連帯スポーツフェスティバルが万博公園・東の広場で行なわれ、連帯ファミリーが各競技に汗を流した。
 開会式で挨拶にたった武委員長は、自らの420日ぶりの保釈以降、あるべき業界を展望する政策運動が大きく前進していることを指摘。土曜稼動や値下げ競争・新設に反対し、互いに競争しないしくみをつくることが権利と雇用確保の筋道であること。5ケタ以上の賃上げ実現と、組織強化・拡大に全力をあげることを呼びかけた。
 来賓挨拶・優勝旗返還・選手宣誓・全員でラジオ体操をした後、プログラム通り競技を開始。チーム対抗の大縄跳び・混合リレー・綱引き・水汲み競走では、各チームの応援合戦も過熱。混合リレー決勝では、ベストライナー分会の俊足アンカーを擁した奈良・京津・湖東合同チームが堂々トップでテープを切った。 競技の結果、優勝は(奈良・京津・湖東)合同チーム、準優勝に(和歌山・南大阪・市内・東大阪・事務局)、3位に淀川ユニオンの各チームが輝いた。また男女各個人賞(MVP)は、KさんとYさん、Mさんが獲得した。
  
  

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大阪圧送労働組合第7回定期大会 〜 産別統一労働条件を確立 〜

産別統一労働条件を確立
 大阪コンクリート圧送労働組合は8月27日、大阪港湾労働者福祉センターで第7回定期大会を開き、新たな運動方針と執行部体制を確立した。
 主催者を代表して挨拶にたった委員長は、この間の産業政策運動と圧送労働者の産別統一労働条件を確立した成果を報告。大企業支配下の建設産業にあって、中小零細企業群の圧送業者を協組に結集し、共注共販・共同購買・共同配車など圧送業界の改革によって労働条件を改善してきたこと。特徴的には、共同受注と標準圧送料金の了承ゼネコンが222社に達したこと。全国の圧送業界で初めて経営者会との集団交渉の結果、産業別統一労働条件を勝ち取った成果を披露。これら成果を土台に、組織の強化・拡大とさらなる産業政策の飛躍をめざす決意を示した。

関連業界の改善に連動
 共闘する生コン関連労組を代表して挨拶にたった武関生支部委員長は、大圧労が結成当初から掲げてきた産業政策運動の実践と集団交渉実現、賃金労働条件の統一化など着実な成果に祝辞を披露。圧送業界の安定は、セメントバラ輸送や生コン業界の基盤整備に連動することを指摘し、大会を機に一層、社会的役割を発揮するよう呼びかけた。
 大会は、06年度経過報告と総括、新年度運動方針を全員一致で採択。スト権及び新役員態勢を投票によって確立。新たな圧送労働運動の前進を誓いあった。


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連載26 ブロック版(湖東)

盛大に家族交流激励会 〜 業界再建を推進する力 〜
組合員と家族の絆を深めて
 夏真っ盛りの8月20日(日)、湖東ブロックの家族交流激励会が多賀町の高取山キャンプ場で盛大に開かれた。交流会は54名の湖東ファミリーで賑わった。
 開催の挨拶にたった高副委員長は、ブロックをとりまく現状と課題、交流会の目的を指摘。地域の生コン単価の落ち込みと出荷量の減少によって業界の危機が進行するなか、タイムリミットを定めて協組再編を推進する運動が求められていること。この業界再建運動では、ブロック組合員各人の役割が大切であるとともに、それを支える家族の協力が不可欠であるとして交流を深めあうことを強調した。
 ブロック担当執行委員からは、ブロックの諸活動が徐々に活性化していることから、組織と活動のより大きな飛躍をめざして頑張って頂きたいとの呼びかけを受け、乾杯の音頭で交流会が幕開け。さっそく、近江牛の焼肉に舌鼓を打った。
 酔いがまわるにつれ、普段は話しつらい話題も仲間どうしで相談したり、家族どうしの対話など、和気あいあいの中で楽しいひと時を過ごした。
 各地から駆けつけて頂いた役員・ブロック代表の仲間をはじめ、関連企業の協力、及び準備にご苦労頂いた青婦部の皆さんに感謝申し上げます。

乗務員学校彦根教室 〜 生コンの品質管理と安全・安心は第一義 〜
  第5回ミキサー車乗務員学校彦根教室(近畿生コン輸送協同組合・中小企業組合総合研究所主催)が6月25日、彦根市文化プラザで開講され、関連企業に従事する仲間ら42名が受講した。
 開講にあたり、主催者を代表して近畿生コン輸送協組理事長が挨拶。社会を揺るがす耐震強度偽装事件に触れ、これからのコンクリートは市民に不安感を与えてはならず、輸送従事者は「安全・安心」を第一義とすることが任務であることを強調された。
 輸送協講師も、生コンの品質問題が社会的に問われている中、業界従事者全員が生コンについての知識を備えることが必須条件となっていること。最近はタクシー業界でも、試験に合格しなければ乗務できなくなりつつあることを指摘した[注・規制緩和による競争激化の見直し策として、交通政策審議会がタクシー運転者の資格要件を厳しくし、新規参入を防ぐ政策の一環。「運転者登録制度」として、試験に合格した運転者だけが登録され、その地域で運転できる。国交省は、全国に適用を拡大する方針]。

受講者全員が試験に合格
 午前中は、生コンの一般知識と車輌点検設備等を学び、14時から試験を実施。15時から彦根消防署による指導のもと、普通救命講習&実技(写真右)に汗を流した。
 16時から試験の合格発表が行なわれ、全員合格となった。そして、理事長から「本日学んだ知識を忘れず、生コンの品質管理と輸送の安全・安心に一層の努力を」との挨拶で閉講した。受講生の皆さん、朝から遅くまでご苦労様でした。 【取材・ブロック機関紙部】


ありがとう安部鉄橋 〜 息子の病気を和らげる風景 〜
息子の病気を和らげる風景
 私の息子は昨年、脳病を患い、京大病院へ通院していた。病気を少しでも労ってあげたいと思いついたのが、息子が一番好きな場所と言っていた余部(あまるべ)鉄橋だった。
 以降、息子を何度も余部鉄橋に連れていき、病気が少しでも和らげればと、朝から夕方まで余部鉄橋で過ごしたこともあった。海と山、川に囲まれた素晴らしい風景が、息子の脳病を少し治してくれたような気がする。
 兵庫県美方郡香美町に位置する余部鉄橋は、2年の歳月と25万人の人夫を投じて1912年(明治45年)に完成。米人技師の意見を取り入れたトレッスル(橋脚)式で、山陰本線建設では最大の難工事だったという。高さ41.45m、長さ310.59mの規模は当時、東洋一で、現在でもトレッセル式鉄橋では日本一の規模を誇っている。
 ところが、この素晴らしい余部鉄橋を、コンクリート橋へと架け替える工事が来春から始まるという。息子はそのことを聞いて、とても残念がっていた。
 コンクリート橋になるまでの間、できる限り多く息子に今の余部鉄橋を見せてあげたい。息子に素晴らしい風景をありがとう。さようなら余部鉄橋、ありがとう余部鉄橋。

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女性部あさがお便り 〜 おんな労働組合の夏合宿に参加 〜

実践に役立つプログラム
 8月19〜20日、奈良・葛城高原ロッジで行われた「おんな労働組合」の夏合宿に、連帯ユニオン女性部から私とKさんが参加した。
 山頂まではロープウェイに乗り、15分程山道を歩くとロッジに到着。下界より涼しく、参加者は14名でアットホームな雰囲気だった。
 1日目は自己紹介の後、映画「スタンド・アップ」を鑑賞。米国鉱山の女性労働者たちが、全米で初めてセクハラ集団訴訟で訴え勝利したストーリー。生コン業界の女性労働者が置かれている状況と似ていることもあり、共感した。2日目は、「労働者教育実践プログラム実践トレーニング」を体験。人が本来持つ能力を発揮するもので、個性を生かしつつ協調性を保つ技術、話し合いのルールなど、実践に役立つ合宿となった。

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